・会議前から仮想通貨に対する規制に積極的だったフランスとドイツ




2018年3月21日までアルゼンチンでG20会合が開かれました。
事前から仮想通貨の規制が一番の議題になるという予想がされていたので
各国の首脳から強い規制案が出たりすると
相場に対して下落などの悪影響が出るのではないかと心配されていました。



そして案の定、会議の冒頭からフランスとドイツのEU首脳によって
仮想通貨が犯罪の送金やマネーロンダリングに使われることへの対処が必要であるという意見が出されました。



初日に続いて二日目にも、仮想通貨の投資家に与える危険性や
政府による規制に関して長時間にわたって話し合われたようです。










・仮想通貨規制に待ったをかけたイングランド銀行(イギリス中央銀行)




ところが通常であればこの時話し合われた内容が具体的な合意案として
会議の成果として終了後に発表されるはずですが
今回は最終日の声明で「今後も仮想通貨を監視し続ける」という程度に終わりました。




こういう結果に至った経緯には議論が行われる数日前、つまり会議の開会前の段階で
金融安定理事会(FSB・G20主導の国際金融監督機関)議長で
イングランド銀行総裁のマイク・カーニー氏から
仮想通貨規制には慎重であるべきだという申し入れが出されていました。



FSB・金融安定理事会はG20の常設委員会ですから
その議長であるカーニー氏の発言には絶大なものがありますし
当然、世界中の仮想通貨の開発者や投資家からは大歓迎で支持される内容で
「仮想通貨自由取引論」とでも言えるものです。




4月にはワシントンでG20が開かれますのでそこで何が話し合われるかは注目ですが
ともかくも今回のアルゼンチンG20では
金融取引の世界的中心地であるロンドンを抱えるイギリスのカーニー氏が
なりふり構わず仮想通貨規制論を押さえ込んで仮想通貨市場の育成を守った形です。










・英銀行総裁でFSB議長のカーニー氏が譲れないイギリスの国益



マイク・カーニー氏は以前から仮想通貨市場やフィンテックに関して
積極的に自由取引論を展開しています。



「仮想通貨は通貨としては失敗している」
「仮想通貨は世界経済にとってリスクではない」
「仮想通貨は新たな規制を増やすよりもオープンに監視するべき」



一見すると仮想通貨を肯定しているのか否定しているのか
どっちにでも取れるような発言をしているように聞こえます。
しかしカーニー氏の発言の意図は常に明確です。



仮想通貨をあえて過小評価した上で
まだ規模が小さくて、実体経済に影響が少ないのだから規制する必要がないという自由取引論を主張します。


これはイギリスの財務大臣フィリップ・ハモンド氏が主導する
フィンテックのタスクフォースとも歩調が一致しており
(仮想通貨やICOの開発運営技術などで常にイギリスが先頭に立つ戦略)
金融市場に関しては常にロンドンを中心にするというのが
イギリスの国是と言って良いでしょう。


既に外国為替取引ではロンドン市場が世界一のシェアを持っていますので
旧来の通貨であるFX市場に続いて、新しい通貨である仮想通貨に関しても
ロンドン市場を世界一にしようというのはある意味で当然といえば当然の戦略です。










・中国とアメリカに続いて仮想通貨相場に影響を与えるイギリス




仮想通貨を取引する上で最も要注意なのは中国政府だというのは投資家の中でも常識だと思います。
経済規模がアメリカと互角な上に民主主義国家ではないので
少数の権力者の考え一つで相場が大きく動いてしまうような政策の変更を断行してきます。



この2つの超大国に続いて目が離せないのがイギリスの金融当局でしょう。
特に今回のアルゼンチンG20の仮想通貨に関する取り扱いでは
露骨に仮想通貨規制案を封じました。







https://howmuch.net/articles/bitcoin-legality-around-the-world


世界各国の仮想通貨に対する適法性





4月のワシントンG20でも、仮想通貨規制案をカーニー氏達が潰すようであれば
イギリスは世界一の仮想通貨推進国とみて良いのではないかと思います。



上手くそういう仮定がしばらくの間は成り立つのであれば
国際会議などでのイギリスの動きは比較的どれも好材料と受け取れますから
相場の動きを推測する手がかりが一つ増えたことになります。
特に、カーニー氏と財務大臣ハモンド氏の発言には注意していきたいところです。




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