リップルはアメリカ、イギリス、インド、サウジアラビアなどの大国の中央銀行で次世代の送金網のインフラとしてとして採用されることが決まっています。
日本でも2018年現在で既に数十社の金融機関がリップルネットワークに参加していますし、今後世界中で広がっていくことが確実視されています。
そして中国最大の公式決済機関である 「連連」社も参加が決まっていますので
事実上、中華人民共和国政府が公式に国内でのリップルの流通を認めたと考えてよいでしょう。
ではこの世界中の金融システムをを巻き込んで進んで行くリップルネットワークとは何なのか?
まずこの異端の仮想通貨リップルの仕組みから述べていきましょう。
・半分はアナログで、半分は現代的なブロックチェーン通貨リップル
まずリップルもブロックチェーン技術を使った仮想通貨です。
詳細はブロックチェーンの項を参照して頂くとして
取引が行われるごとに一つ一つの取引が正しいかどうかが参加者によって検証されています。
ところがビットコインを始めほとんどの仮想通貨は参加者が自由にこの検証にに参加ができるのですが
リップルの場合は運営者によって前もって承認の参加者が決められています。
2018年現在のところ取引の承認者の決定方法などが公開されていませんので
一般ユーザーはリップルの取引の正誤判定の承認には参加はできません。
このことがリップルを他の仮想通貨と大きく分けている点です。
普通の仮想通貨は高速なコンピューターさえ持っていれば誰でも承認に参加ができて
貢献することができれば手数料や資金の中から報酬を受け取ることができます。
ビットコインであればこれをマイニングと呼ぶわけですが、リップルには一般ユーザーが参加できるマイニングはありません。
このことを指して、誰でも参加できる承認機能のあるビットコインなどのことを「非中央集権的」と呼び
リップルのように運営者が決定権を一手に握って特定のものに承認をさせる通貨のことを「中央集権的」と呼びます。
中央集権的であることによって大企業が一般ユーザーの情報を一方的に把握したり、場合によっては資金を差し止めたりするデメリットがあります。
しかし逆に運営者が資金の流れを把握しやすいためにマネーロンダリングを容易に防いだり、取引の承認が簡素化されているために送金時間を大幅にスピードアップすることもできます。
・ 政府や大企業にとっては非常に扱いやすいリップル
前述したようにリップルは取引の匿名性が低くなるために犯罪に対する抑止効果が大きいことと、取引が非常に高速であることが強みです。
リップルの開発者側の発表によれば、ビットコインで1時間かかる送金に
イーサリアムなら 約2分、リップルなら4秒ということですので桁違いと言ってよいスピードです。
またリップルにはブリッジ機能という、法定通貨と法定通貨の交換レートを瞬時にはじき出して、そのまま交換できる機能もあります。
例えば日本円と米ドルであれば一般市場で常に交換されているので通貨同士の交換で問題がないのですが
たとえば、ベトナムドンをブータンニュルタムに両替したい、もしくは何らかの決済をしたいといった場合に中間にリップルを挟むことによって
マイナーな通貨同士でもスムースに交換をすることが可能になります。
・安定資産としての価値が高いと思われるリップル
仮想通貨の資産としての価値の一番の重要部分はやはり流通性でしょう。
2018年前半現在で世界的に圧倒的な流通量を誇っているのはビットコインですから
当然、資産として一番高い評価を受けているのもビットコインです。
ただし、現在流通量では3位のリップルはいずれ1位になる可能性も十分あります。
世界中の銀行で使われることが決定しているわけですから、流通量が下がることはないですし
遠く離れたマイナーな国の通貨同士の交換ができるようになるというのが
ビジネス以上の意味を持つ人類の経済力の進化につながるでしょう。
リップルネットワークに参加しているほとんどの企業群は
FRBや中国人民銀行などの動きの遅い巨大組織なので
すぐにリップルが相場的に上昇するかは見極めが必要ですが
安定した資産であることは間違いないでしょう。